私がインターンシップを始めた理由は、どちらかというと消極的な理由からでした。
「休学するためには私費留学かインターンシップをしなきゃいけないのか……その2つで選ぶなら、まあ、インターンシップかな」というのが、当時の正直な理由です。
休学したかったのも「就職留年したいから」という理由だったので、いわゆる「インターンシップを始める理由」としては、かなり華がない方なのではないでしょうか。
そんな私ですが、子供や学生にかかわる仕事がしたいという気持ちと、もう少し色々な業界を知りたいという気持ちがあり、それらを基準にいくつかの企業で面接を受けました。
そして、縁あって、受験生向けのメディアを運営する株式会社パンタグラフでインターンシップをすることになりました。
一言でいうと、「仕事は人がやっている」ということの実感でした。
この「仕事は人がやっている」というのは、大学の先輩の言葉なのですが、これを聞いた時点では、私はその意味をいまいち理解していなかったように思います。
例えば、指示された仕事をしていて、指示通りやってみても、どうもうまくいきそうにないというときです。
こういう場合、社員さんに相談すると、「じゃあどうするの?」と返されることが度々ありました。
これは、「仕事は人がやっている」の、人=自分のバージョンです。
誰かがやらなければその仕事は完成せず、そして、その誰かは他ならない自分です。
それまでも、アルバイトなどで「自分がやらなければ」と思う経験はありましたが、インターンシップではより「自分で考える」ことが求められます。
また、「仕事は人がやっている」には、人=相手のバージョンもあります。
例えば、社内の他の人や、他のインターン生や、電話の向こうの人や、メールやメッセージでやりとりする取引先の人。
その人たちと関わるときには、その人たちがやりやすいように時間を調整すること、その人たちにわかりやすい伝え方をすることなどに気を付けなければなりません。
当たり前のことですが、作業自体に集中すると、忘れやすいことでもあります。
長々と書きましたが、簡単に言うと、つまり責任感が身についたということですね。
一番は、やはり社員の方々が教えてくださったことが大きな理由だと思います。
また、社員の方々の働く姿を見たことも理由の一つです。
社員の方々は、とても柔軟な考え方で、いろいろな引出しを用意して、1つ1つの案件に取り組んでいるように見えました。
これには、私がインターンシップをしたのがベンチャー企業であるということも影響しているかもしれません。
なにか決まった方式があり、それに沿って行けば必ず成功する、というような働き方をすることは、現代ではあまりないのかもしれません。
そのような中では、自分にたくさんの武器がなくてはならない、ということにも気づかされました。
ごちゃごちゃ書きましたが、つまり責任を全うするには、それができる分の知識を得て、スキルを磨くことが大事だなということです。
先ほども書いたように、私はもともとインターンシップをするつもりもありませんでしたが、今では社員として働いています。
まさか自分がベンチャー企業で働くという予想もありませんでしたが、就職活動の最中にパンタグラフの社員さんから「うちで働くという選択肢も考えてほしい」と言われ、その時に、「あれ? これはこの会社で内定をもらったということみたいだし、じゃあこの会社よりも自分の中で優先度が低い会社の面接にはもう行かなくていいかな」という気持ちになり、「あれ? そしたら、この会社よりも行きたい会社って、そんなにないのかも……?」と思ったことが、結局その後の選択を決めたようにも感じます。
まずは、仕事に慣れ、一人前になることを目指して頑張りたいです。
これは「これから挑戦したいこと」というよりは、「しなければならないこと」ですね。
ただ、「仕事は人がやっている」ということは、「あのすごい仕事ができる人も、自分も、同じ人だ」という話なので、いつかは「自分も仕事ができる人」になれるんじゃないかな、と希望を持ちつつ、日々働きたいと思います。
株式会社パンタグラフで約1年半インターンとして働いたのち、入社しました。新社会人として頑張っています。