グループディスカッションは怖くない!基本と対策を解説!
23卒の就活経験者が解説します!
就職活動の中で、多くの方が経験することになる「グループディスカッション(GD)」や「集団討論」。複数名で話すということもあり、面接とはまた違った対策が必要になってきます。アルバイトの面接などでも経験しにくいことから、例えば引っ込み思案な方やつい話しすぎてしまうという方は、不安を感じているかもしれません。しかし、コツさえ掴めばグループディスカッションや集団討論は得意分野にすることもできるのです。
この記事では、実際に就職活動を経験した23卒のインターン生が、グループディスカッションの基本や対策について詳しく解説しています。自身の経験やまわりの学生から聞いた話をもとにまとめていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
まずおさえたい!グループディスカッションの基本
まずは、グループディスカッションの基本から解説していきます。
グループディスカッションを行う目的
グループディスカッションは、就職活動における選考ステップの一つです。
グループディスカッションを実施する目的は、チームの中での協調性を判断するためです。 社会で働くうえでは、さまざまな人と協力しながら仕事を進める機会が多いでしょう。その際に求められるのが「協調性」となります。あなたがチームの中でどんな動きをするのか、どんな貢献をしてチームを導くのかが見きわめられます。
グループディスカッション時における各役割
続いて、グループディスカッション時における各役割について解説していきます。その役割が何をするのか、その役割の強み、その役割に向いている人を紹介します。多くの場合、グループディスカッションが始まる前に役割を決定します。
「この役割を務めたら、グループディスカッションに受かる」というものがあるわけではありません。大切なのは、自分に合った役割を見つけることです。
司会
【内容】話し合いをスムーズに進める、調整する、発言していない人を促す など
【強み】リーダーシップ&気配り力をアピールできる
【向いている人】メンバーそれぞれの意見の共通点を見つけ出して、シンプルに要約できる人、リーダー経験がある人、アイデア発想力に自信がない人
タイムキーパー ★オススメ★
【内容】時間配分を決める、話し合いの時間を知らせる、残り時間などを伝える
【強み】冷静沈着、俯瞰的視点をアピールできる
【向いている人】発言量が少ない人、グループディスカッションに慣れてきた人
書記 ★オススメ★
【内容】意見などを紙にまとめる、話がずれたら指摘する
【強み】要約力、軌道修正力をアピールできる
【向いている人】発言量が少ない人、話がズレていることに気づきやすい人
発表者(グループディスカッションの後半で決まることが多い)
【内容】最終的な結論をまとめて発表する
【強み】要約力・理解力・積極性をアピールできる
【向いている人】アイデアや意見出しに自信がある人、話の内容を理解するのが速い人、役割がなくとも貢献性をアピールしたい人
役割なし
【内容】役割を持つ人をサポートする、時間の確認を促す、話がズレたら指摘する など
【強み】柔軟性・気配り力・サポート能力をアピールできる
【向いている人】グループディスカッションに慣れてきた人、初見かつ複数人の環境でも笑顔で明るい雰囲気を作れる人、アイデアや発想力に自信がある人
タイムキーパーと書記については、記事後半でさらに詳しく解説します。
グループディスカッション対策(1)流れを知ろう
ここからは、グループディスカッションの流れを説明していきます。
グループディスカッションの時間は企業ごとに異なるものの、多くの場合20~40分となっています。長いと感じる方もいるかもしれませんが、実際にやってみると短く感じます。以下の流れのように、複数のステップがあるからです。
▼1/役割分担(ない場合も)
最初に役割を決定します。役割を決めないままスタートする場合もありますが、司会だけでも決めておくとスムーズに進められるでしょう。
▼2/時間配分を決める
時間配分はついつい忘れてしまうことが多いのでチャンスです。「時間配分を決めませんか?」と言えば注目されること間違いなし。その際に5分ほどの予備時間を設けるよう提案すれば、「リスクヘッジができる人」とイメージしてもらえるのでオススメです。
▼3/前提確認(定義づけ)
前提確認は非常に大切です。これがチームの成功を導くからです。テーマが抽象的な場合、ターゲットを決めたり、実行の対象を決めたりするのがいいでしょう。
▼4/個人でアイデアを考える
グループディスカッション時の唯一の一人時間です。空気に飲まれずしっかり考えましょう。前提確認を忘れた場合、この時間で自分なりに考えるのが良いです。
▼5/意見発表
自分で考えた意見を、結論から論理的に発表しましょう。各メンバーの意見を聞いた際、大まかに分類しておくことで話についていきやすくなりますよ。
▼6/話し合い
各メンバーの意見をもとに、チームとしての意見を決定する作業です。良いと思う意見に賛成するだけでなく、プラスアルファを付け加えた提案をしましょう。
▼7/発表準備
発表者を決めて発表準備に移ります。結論ファーストと前提確認の説明を絶対に忘れずに。
▼8/発表
自分が発表者の場合は、大きな声でハキハキと話しましょう。一文を短くして話すと分かりやすくなります。発表者ではない場合、相槌を意識すると発表者が安心できますよ。
グループディスカッション対策(2)本番での必勝法
ここまで、グループディスカッションの基本について解説してきました。ここからは、グループディスカッション本番での必勝法をお伝えしていきます。
たった一つの大切なこと
まず、グループディスカッション合格のために意識すべきことは何でしょうか?
それは、人事の評価です。
どれだけ多く発言をしたか、どの役割を担ったのか、コミュニケーション力があるかどうかではありません。当たり前のことと思うかもしれませんが、人事の評価を意識することで、何を発言すべきか、どう行動すべきかも見えてくるでしょう。
「人事の評価が大事なのはわかるけど、具体的にどうすればいいの?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。具体的な必勝法についてここから解説していきます。
やってはいけない5つの注意点
必勝法をお伝えする前に、グループディスカッションでやってはいけない5つの注意点を紹介します。やってはいけないこと=人事の評価を得られないこと、となります。
【1】全く話さない
これは全く話さないというより、話せないと感じる人が多いのだと思います。
「話せない」に対する解決策は一つ、最初に話す!です。
力技にはなりますが、最初に少しでも話すことによって自信を持てます。自分にとっては「今日は調子が良いぞ」と思えますし、周囲からは「この人は話すタイプの人だな」と思ってもらえます。最初に話す内容は後ほど紹介します。
【2】相手の話にかぶせて話す
自分が発言したいときは、手を挙げたり、ひと呼吸おいて話したりするようにしましょう。また、前に話していた人の意見に触れつつ話すと尚良いです。
【3】相手の意見を全否定&論破する
相手の意見が間違っていると思うときは、「この部分は○○ではなく、△△だと思います。だから、こういった対策を取るのはどうでしょうか?」と、否定するだけでなく提案することを心がけましょう。議論を深めることができてプラスに働きます。
【4】声が小さい
人事の方は、グループディスカッションのテーブルから離れて観察しています。「自分の声、大きすぎるかな?」くらいがちょうど良かったりします。大きな声でハキハキと話すことを意識していると、おのずと自信もついてきます。
【5】素晴らしい発言やアイデアにこだわらない
自分の言葉で、できるだけ分かりやすい言葉で伝えるようにしましょう。グループディスカッションは、素晴らしい発言やアイデアを評価する場ではありません。逆に素晴らしい発言やアイデアに固執すると、話についていけなくなり、発言量も少なくなってしまいます。
通過率が上がる!?グループディスカッション必勝法
ここでは、就活時にグループディスカッションを研究しまくった筆者が辿り着いた、グループディスカッション必勝法をお伝えします。
それは、決めゼリフを持つことです。
グループディスカッションの時間内に、「必ずこれだけは言う!」というセリフを決めておくことです。そのセリフは、チームへの貢献に確実につながるもの、つまりは人事からの評価につながるものを考えておくということです。
共通のセリフ以降は、各役割ごとのセリフとなります。しかし、その役割を担っていないときや、特に役割を担っていないときに使っても大丈夫です。ここでは、その役割のときに特に使いやすいセリフについて紹介していきます。
【共通のセリフ(ほぼ全ての場で使える)】
■とりあえず、時間配分をしませんか?
■最初に、前提確認をしませんか?(定義づけを決めませんか?)
■○○さん(発言量が少ない人)の意見を組み合わせてもいいと思います。どうですか?
【司会のセリフ】
■ひと通りみなさんの意見が出ました。意見をまとめると、大きく分けて○○と△△の二つの軸に分かれると思います。この二つについて話し合っていくのはどうですか?
⇒司会者は、話の軸を決めやすいです。つまり、話し合いを簡潔にするのも複雑にするのも司会者次第と言えます。こうまとめることで、論点を明確にできます。
■○○さんは、どう思いますか?
⇒発言量が少ない人に向けて言いましょう。よく聞く言葉ですが、重要なポイントです。
【書記のセリフ】
■議論をまとめていて感じたのですが、今の話は前提から少しズレているように思います。○○の部分まで戻ってもう一度話しませんか?
⇒相手への指摘は空気がピリッとするもの。しかし、書記は穏やかな空気を保ちながら軌道修正ができる役割です。また、軌道修正ができると評価もかなり高くなります。
■話がまとまってきたと思うので、改めて認識を確認しませんか?○○については△△と決まっていて、ここからは△△の具体的な部分を話していく認識で合っていますか?
⇒控えめでありつつ、しっかり評価を得られます。
【タイムキーパーのセリフ】
■もうすぐ15分になります。ここでまとめの時間に入ったほうが良いと思います。結論については、○○という認識で合っていますか?
⇒タイムキーパーは時間を伝える際に、チームをまとめる発言ができます。司会者の存在を気にせず発言しましょう。一番リスクが少ない役割と言えるかもしれません。
【発表者のセリフ(発表時)】
■○○に対する私たちの結論は△△です(結論)。まず○○を~~と定義づけし(前提確認)、その上で□□と考えて(理由)、△△という考えに至りました(結論)。
⇒発表者は論理的に話すことでアピールしましょう。「結論→前提確認(前提確認→結論でもOK)→理由→結論」というテンプレートを意識してください。大きな声でハキハキと発表することも重要なポイントです。
グループディスカッション対策(3)オススメ練習法
グループディスカッションの対策法も分かったところで、実際に練習してみようと考えた方もいると思います。最後に、オススメの練習方法についてもご紹介します。
友人や先輩、就活仲間を頼る
グループディスカッションの練習がしたい友人に声をかけたり、実際に就活を経験した先輩に頼ったりして、グループディスカッションの練習会を開催すると良いでしょう。気心の知れた人であれば、緊張せずに話したいことを話せるはずです。
友人や先輩に頼みにくいという方は、就活仲間を探してみるのもオススメです。Zoomなどのオンラインツールを活用し、集まってみるのも良いでしょう。
就活関連のイベントに参加してみる
続いてご紹介するのが、就活関連のイベントやグループワークのイベントに参加してみるという方法です。この方法のメリットは、初対面の人と話すことになるので、グループディスカッション本番の雰囲気を味わえることです。またイベントに参加することで、いろいろ情報交換ができる就活仲間もできるかもしれません。
長期インターンシップに参加する
意外に思われるかもしれませんが、長期インターンに参加することが、グループディスカッションの練習につながることもあります。
長期インターンは、社員と同様の業務を行うのが特徴ですが、その際にミーティングに参加することも多いです。社員の方も含め複数名のメンバーがいる前で、自分の意見を発信したり、チームでアイデアを考えることになります。そんな場に身を置くことで、グループディスカッションにも自然と慣れていけるのです。いつの間にかグループディスカッションが得意になっていた、ということもあるかもしれません。
最後に
いかがだったでしょうか。この記事を読んで、「グループディスカッション対策、がんばってみよう」と思っていただけたらとても嬉しく思います。グループディスカッションに苦手意識がある方もいるでしょう。それでも練習を重ね、自分なりに作戦を立てて向き合ってみてください。コミュニケーション力に自信がなくても徐々に慣れていきますし、ついつい話過ぎてしまう方も意識すればおさえることができます。
この記事を参考にしながら、あなたなりの対策方法を考えてみてくださいね。実践を重ねていくことで、グループディスカッションを得意分野にすることもできるはずです。最後までご覧いただき、ありがとうございました!