コンサルティング業界とは?選考やインターンの情報も!
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コンサルティング業界とは?選考やインターンの情報も!

業界研究シリーズ(1)

コンサルティング業界は、人気企業ランキングでも多くの企業が上位に入るなど、就活生からの人気が非常に高い業界です。特に最近では、業績好調なことから採用枠を増やしている企業も多く、さらに注目度が高まっています。そんなコンサルティング業界に興味を持っている学生のみなさんも多いのではないでしょうか。

 

この記事では、23卒として就活を経験したキャリアバイトのインターン生が、自身の経験や周囲の友人からの話を踏まえて、コンサルティング業界について詳しく解説しています。業界についての説明はもちろん、どんな職種があるのか、選考の特徴、インターンシップの実施状況などを説明していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

コンサルティング業界とは?

コンサルティング業界は、「企業が抱えるさまざまな問題を解決するコンサルティング会社」が集まっている業界です。企業の相談に乗り、課題を把握するところから解決案の提案、その実行方法の説明までを行ったり、コンサルタント自身が企業の中に入り込んで問題解決に関わったりするというビジネスを展開しています。

 

専門知識を活かし、クライアントの課題解決を行う「企業のお医者さん」と考えると、コンサルティング会社をイメージしやすいかもしれません。このようにコンサルティング業界をざっくりとイメージできたところで、コンサルティング業界の分類、業界の現状や将来性、働くメリットやデメリットも解説していきます。

コンサルティング業界の分類

コンサルティング業界に属する企業は、成り立ちや得意領域によって、「総合系」「戦略系」「人事系(HR系)」「IT系」「シンクタンク系」の5種類に分けられます。

 

<総合系>

あらゆる課題を扱っていることが一番の特徴です。また、戦略の策定から実行まですべてのサービスを提供しているコンサルティング会社のことです。

 

(例)

PwCコンサルティング

デロイトトーマツコンサルティング

KPMGコンサルティング など

 

<戦略系>

戦略面に特化したコンサルティング会社です。世界規模で事業を展開する外資系企業が多いです。

 

(例)

マッキンゼー・アンド・カンパニー

ボストンコンサルティンググループ

A.T.カーニー など

 

<人事系(HR系)>

採用や育成、研修、人事評価制度、報酬制度など、企業の人事の関する課題を専門的に扱うコンサルティング会社です。

 

(例)

マーサジャパン

リクルートマネジメントソリューションズ

グロービス など

 

<IT系>

ITシステムによる業務改革やシステム構築などを専門的に行うコンサルティング会社です。システム導入の際、企業の経営や人事、財務に関する課題解決に関わるケースも多く、総合系に似ている部分もあります。

 

(例)

日本IBM

アクセンチュア

アビームコンサルティング など

 

<シンクタンク系>

「研究所」の役割や側面もある、リサーチ力に強みを持つコンサルティング会社です。大手金融機関が立ち上げたケースが多く担っています。

 

(例)

三菱UFJ リサーチ&コンサルティング

野村総合研究所

三菱総合研究所 など

コンサルティング業界の現状と将来性

続いて、コンサルティング業界の現状と将来性を説明していきましょう。現状、高い専門性を有するコンサルティング会社の力が多くの企業から必要とされていることもあり、多くのコンサルティング会社が売上を伸ばしています。それに比例して規模も拡大しており、コンサルティング業界は成長産業と言えるでしょう。

 

この背景には、グローバル化、IT化の進展に伴い、世の中が大きく変化している中で、これまでのようにビジネスを展開するだけでは企業も生き残りが難しくなっていることもあります。そんななか、コンサルティング業界は特に以下3つの理由から大きく将来性があると言われています。
 

【1】IT化を進める企業が増えているから

IT化、デジタル化を進める企業が増えているため、専門性を有するコンサルティング会社への依頼が増えています。IT化やデジタル化に関する知識やノウハウを持っていない企業が多いため、コンサルタントにDX推進や事業改革などについての解決策を提案してほしいと考えるからです。また、社員の業務負担削減や生産性アップに向けて、ITシステムを活用することで解決しようという企業も増えています。

 

【2】より高度な戦略立案、事業推進が求められているから

ビジネス環境が年々厳しくなる中で、より高度な戦略立案や事業推進をすることが求められています。最近では多くの情報を得やすくなっていますが、自社でほしい情報を体系的に得ることは難しくなっています。こうした状況において、豊富な知見を持つコンサルティング会社にアドバイスを求める企業が増えているのです。

 

【3】グローバルに事業展開する企業が増えているから

ここ数年、海外進出を検討する企業も増えており、コンサルティング会社への相談も増えています。企業が海外進出を目指す理由はさまざまですが、グローバルでの事業展開に関する知識やノウハウが乏しい企業も少なくありません。こうした背景から、世界各国の情報や事例に知見を持つコンサルティング会社への依頼が増えているのです。

 

コンサルティング業界で働くメリット、デメリット

最後に、コンサルティング業界で働くメリット、デメリットも説明します。

 

メリットは、早い段階からレベルの高い仕事を経験でき、専門知識やスキルを身につけて大きく成長できることです。企業の経営者や役員クラスとも対等に話をする中で、人脈を広げたり、自信の市場価値を高めたりできます。レベルの高い仕事をすることから平均年収もかなり高く、将来的にも転職に有利と言われています。

 

一方でデメリットは、意外と地道な業務も多いことです。特に新人のうちなどは、データ収集や分析、提案資料の作成などを任されることが多いです。ハードワークになるケースも多く、担当するプロジェクトによっては残業が多かったり、休日出勤が発生したりすることも。社内はもちろん、担当する企業の各部署とのやりとりも多く、その調整に時間を取られることもあるなど、泥臭い仕事も少なくありません。

コンサルティング業界にはどんな職種がある?

コンサルティング業界の全体像を理解したのに続いて、この業界にどんな職種があるかを説明していきます。コンサルティング業界に属しているのはほとんどがコンサルティング会社のため、コンサルティング会社の職種を考えていきましょう。

 

コンサルティング会社の仕事の進め方として、プロジェクトごとにチームが結成され、所属したチーム内での担当業務を遂行することになります。各プロジェクトには以下のような職種のメンバーが在籍し、それぞれの役割を担うことになります。

 

■アナリスト(アソシエイト、リサーチャーなど)

まずはここからスタート。現場に最も近い役割や業務を担当します。この期間は資料作成などの仕事が多く、下積み期間として位置づけられます。

 

■コンサルタント(シニアアソシエイト、アソシエイトなど)

仮説を立て検証する役割を担います。実作業に加えマネジメントも担当します。

 

■マネージャー(プロジェクトマネージャーなど)

プロジェクト全体に責任を持つポジションです。プロジェクト全体の管理の他、クライアントとの折衝、予算管理などを担当することになります。

 

■パートナー(ディレクター、プリンシパル、ヴァイスプレジデントなど)

コンサルティング会社の経営や案件の獲得を担当します。

 

※カッコ内は別の呼び方。企業ごとに呼び方が変わることもなります。

コンサルティング業界の選考の特徴とは?

コンサルティング業界は人気も高く、最近では採用枠を増やしていることもあり、興味を持っている学生の方も多いのではないでしょうか。一方で、高度な論理的思考力などが求められそうだと不安を感じている方もいるかもしれません。実際、多くのコンサルティング会社は倍率も高く、選考を突破するのは容易ではないと言えます。

 

そこで、ここからはコンサルティング業界の選考を受けるうえで知っておきたいスケジュール、求められる人物像、コンサルティング業界特有の選考内容について解説していきます。しっかりチェックし、対策につなげてください。

 

コンサルティング業界の選考スケジュールとは?

コンサルティング業界の選考スケジュールですが、外資系の場合、戦略コンサルなら大学3年生の冬、総合コンサルも大学4年生になる春には採用を終えているイメージです。日系の場合も、インターンを実施して早い段階から内定を出す企業が多いです。

 

そのため、大学3年生の4月頃からは『ワンキャリア』や『外資就活』などの就活情報サイトを活用し、情報収集を始めるなど、早期から動き出すことによってコンサルティング業界の就活を有利に進められるようにしましょう。

コンサルティング業界で求められる人物像とは?

では、コンサルティング業界ではどのような方が活躍できるのでしょう。企業によって異なるものの、一般的に求められる人物像についても解説していきます。

 

【1】相手の気持ちに寄り添える方

コンサルタントは多くの人と関わる仕事であるため、相手に対して興味や関心を持って寄り添うこと、問題を自分事として捉えて共に課題解決に挑む気持ちが求められます。高い専門性を持っていても、あなたの提案に企業が納得し、行動に移そうとしないと課題解決はできないからです。だからこそ、人と関わるのが好きで、相手の気持ちに寄り添える方であれば、周囲から信頼されるコンサルタントになれるでしょう。

 

【2】論理的思考力がある方

コンサルタントは難易度の高い課題を解決することが求められるため、論理的思考力が必須となります。どんな課題にも、それが起きてしまった原因があります。その原因を突き詰め、一つひとつ問題をクリアしていくことで課題を解決できるからです。論理的思考力とは、「なぜ?」という問いかけができる力です。なぜその課題が生じてしまったのか、その原因がどこにあるのかを追求し、筋道を立てた解決策を提示できてこそ、企業にも納得してもらえます。こうした背景から、論理的思考力を持っているかどうか、将来的に身につけられる素養があるかが重視されます。
 

【3】精神的にもタフな方

コンサルタントは体力も求められる仕事ですが、何より精神的なタフさが必須となります。経営課題のように大きな課題と向き合いますし、報酬も高いことから求められるレベルが高く、業務において大変だと感じる場面が多いでしょう。また、最近では働き方改革も進んでいますが、まだまだ長時間労働が求められる世界でもあります。こうした背景から、肉体的にも精神的にもハードワークに耐えられる方が求められています。

コンサルティング業界特有の選考内容は?

最後に、コンサルティング業界特有の選考内容について説明していきます。書類選考や面接以外で特徴的な選考で言うと、フェルミ推定とケース面接です。

 

フェルミ推定とは、「調査しないと分からないような数量を論理的に概算すること」です。例えば「全国にはコンビニが何店舗あると思いますか?」「全国の電柱の本数はどれくらいですか?」といった問いを考えていくものになります。ケース面接とは、「ある特定の課題に対し、論理的に解決策を導き出す面接」です。例えば「食品メーカーの売上向上施策を考えてください」「遊園地の来場者向上施策を考えてください」といった問いに答えていくことになります。これらは、コンサルティング業界で働くうえで必要な論理的思考力やコミュニケーション力を見きわめるために実施されます。

 

フェルミ推定やケース面接において大切なのが、自分の考えに興味を持つことと面接官とのディスカッションを楽しむことの二つです。自分の考えを伝える以上、相手に納得してもらう必要があり、どんな意見でも自分が考えた理由を明確にすることが大切です。また、フェルミ推定やケース面接では、自分の回答を発表した後に面接官とディスカッションを行うことが多いです。このディスカッションにおいては、考えの甘いところを指摘されたり、別の切り口からの回答を求められたりします。そういった状況でも、とことん考え尽くし、面接官とのやりとりを楽しむくらいで取り組みましょう。

コンサルティング業界のインターン実施状況は?

ここまで読んできて、コンサルティング業界に興味を持った方、もう少し詳しく調べてみたいと思った方もいるのではないでしょうか。そんな方には、コンサルティング業界のインターンシップに参加してみることをオススメします。

インターンシップにはどんな種類がある?

コンサルティング業界のインターンシップの期間はさまざまですが、全体では1日~数日程度の短期インターンシップが多いです。業界や会社のことを説明するタイプが多く、数名程度でグループワークを行うケースもあります。

 

上記以外にも、2週間程度のインターンシップ、3ヶ月以上にわたり企業で働く社員と同様の業務を任される長期インターンシップもあります。内容はそれぞれですが、一定期間にわたって参加するインターンシップでは、業界や企業、職種の理解を深められますし、社員の方々と交流ができるのも大きな特徴と言えます。

インターンシップは本選考に直結する?

外資系コンサルティングファームの場合、インターンシップへの参加が本選考に組み込まれているケースも少なくありません。インターンシップ参加後に面接選考へと進み、内定となるケースが多いです。興味があるコンサルティングファームが明確に決まっている場合は、その企業のホームページなどを早めにチェックしておきましょう。

長期インターンへの参加は、将来のためにも効果的!

就職活動が本格的にスタートする前に、コンサルティングファームで求められるスキルや知識、考え方を身につけておきたい方は、コンサルティングファームの長期インターンに参加するのも有効な方法と言えます。

 

長期インターンシップは、3ヶ月以上の長期にわたり、企業の社員と同様に実際の業務を経験することになります。業務を通じてスキルアップを叶えられるほか、コンサルティングファームでの仕事の進め方、コミュニケーションの取り方なども学ぶことができます。長期インターンシップでの経験は、コンサルティング業界はもちろん、それ以外の業界を志望することになっても大いに役立つはずです。

最後に

いかがでしょうか。コンサルティング業界の概要、選考におけるポイントやインターンシップについて解説してきました。興味を持った方は、ぜひコンサル業界にチャレンジしてほしいと思っています。また、長期インターンシップにチャレンジしてみたいと思ったあなたには、長期インターンシップ専門の求人サイト「キャリアバイト」がオススメです。興味があるものがあったらエントリーしてみてくださいね。

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